事例から学ぶ、事業承継の効果
皆様、こんにちは。
「未知を道へ変えていく」、株式会社MAP経営福岡支社&東日本支社の田中です。
ひょんなことから、「J-net21」を見る機会があった。
その中に、事業承継を上手に行った「株式会社豆福」の事例が出ていた。
愛知県にある老舗の豆菓子製造小売店の「豆福」。
2016年に、現社長(3代目社長)の福谷勝史氏が、父親から事業承継を行った。
福谷現社長は、従来の取引関係やブランド戦略を見直して、業績を大幅に伸ばすことに成功した。
大幅に業績を伸ばした要因の1つは、「企業目標」を設定したこと。
創業100年となる2039年までに、「日本を代表する贈答品ブランド」を実現することを目標として定めた。
目先の売上以上にブランド価値を重視して、常にブランド価値向上にプラスになるかどうかで物事を判断することに取り組んだ。
もう1つは「問題点の徹底的な洗い出し」。
決算書を分析し、そして従業員との面談を行い、これによって数字と現場の両面からの問題を明らかにした。
現状把握ができたら、あとはやるだけということで、商品から、仕事のやり方から、取引関係から、経営を全面的に見直して、改善を積み重ねた。
結果、みるみる業績が向上して、税理士や取引銀行から驚かれるようになったそうだ。
「自社ブランドの強化」。
これも福谷社長が取り組まれたことの1つだそうで。
先代社長のころから、自社ブランドでの小売を行っていて、贈答品を主とした高付加価値路線を行ってきたので、価格競争に陥ることなく、独自の商品開発をすることができていた。
その好位置にあったポジションをもっと確立するために、歌詞の素材や製法を絶えず見直しをして、全社員参加型の商品開発にも意欲的に取り組んでいるそうだ。
また、ブランドイメージを落とさないためにも、販路を慎重に選んでいる。
新たな取引や出店の引き合いがあってもほとんど断り、新規開拓営業もほとんど行わないのだとか。
「日本を代表する贈答ブランド」の実現のために。
福谷社長は、「企業目標・経営理念・豆福の掟」の3つの経営方針を重視していて、「企業目標は『幹』、経営理念は『枝』、豆福の掟は『葉』。ゴールである企業目標を達成するために、これらに基づいて行動してほしい」と、毎年社員に徹底して伝えているようで。
福谷社長は、事業承継の際に、先代から何かを指示をされたことはなかったようです。
「自分の意志で進められるように任せて見守ってくれる先代には感謝している。良いところは引き継ぎつつ、新しい取り組みにも失敗を恐れずに取り組みたい。『日本を代表する贈答品ブランド』の実現は容易ではないが、全従業員と共にプロセスを楽しみながら挑戦したい」と、福谷社長。
中小企業白書によれば、事業承継を行った企業の40%以上は「業績が向上した」と答えているようだ。
特に、後継者が40歳未満で承継した場合は60%近い企業が業績向上を実現させているようで。
改めて思いましたが、事業承継は、企業が飛躍できるチャンスなのですね。
事業承継を迎える企業がこれからどんどん多くなるが、ぜひこのチャンスを上手にとらえて、もっと中小企業が元気になり、そして日本が元気になってもらいたい。
微力かもしれないが、私もその一役を担っていければと思う。
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